最初で最後のJV

   この機種はコンシューマの設計部隊が厚木に異動して厚木とのJVで設計リリースした珍しいセットである。多分、こう言うチーム構成で製品化したケースは他には無かった筈である。その後は機器の性格上、段々と疎遠になった。所詮、コンシューマ用とプロ用の製品は似て非なるものであり疎遠になるのは無理からぬことではある。

ビデオ元年

   コンシューマのキャッチでは昭和50年がビデオ元年とブチ上げて拡販に努めていた。このモデルもそれに合わせて発売されたのである。試作機を担いで箱根をドライブをした折、ドライブインで物珍しそうに尋ねられた「これ何」!?当時はビデオがまだ一般的になっていなかったので無理からぬことではある。あのテープは何処かにあるはずだが、もうベータマックスを再生できるデッキがない。一時代を画したコンシューマのビデオテープレコーダは誕生から約30年で幕を閉じたことになる。

設計マネジャーの道

   この機種を最後に設計の実務を降りて、設計マネージャーの道を歩んだ。この機種ではマザーボード、サウンド、電源を担当した。